ZENINとMentimeter、どっちを選ぶ?日本の会場向け徹底比較【2026年版】
ワードクラウドや投票を会場で使うとき、まず名前が挙がるのがMentimeterです。世界的な定番で、テンプレートも連携も充実しています。それでも日本のイベントで使うと引っかかる点があり、それは機能の優劣ではなく**前提の違い**から来ています。この記事では、Mentimeterの公式ヘルプと料金ページに書かれている内容をもとに、言語・課金モデル・荒らし対策・参加人数の4軸で比較し、どちらを選ぶべきかの分かれ目を整理します。
・年数回・日本語話者中心の会場 → ZENIN CLOUD(都度払いで、管理画面もサポートも日本語)
・分かれ目は「開催頻度」と「日本語で運用する必要があるか」の2点
・Mentimeterの管理画面に日本語はない(設定できるのは4言語)。参加者画面は32言語から日本語を選べる
・無料プランは月あたり参加者50人まで。数百人規模の会では有料プラン(年払いが基本)が前提になる
機能・運用の比較表
前提:両者は「誰が毎日使うか」の想定が違う
比較を機能表から始めると本質を外します。Mentimeterは、社内でプレゼンする人が繰り返し使うことを想定した設計です。年間契約で、テンプレートを蓄積し、チームで共有する。だから月あたりの料金で表示され、無料枠は月単位でリセットされます。
ZENIN CLOUD は、年に数回のイベントをその日だけ動かすことを想定しています。7日ぶんを買い切り、使う日は1日ずつ選ぶ。契約も商談も解約手続きもない。蓄積より、当日その場で動くことに寄せた設計です。
「年に何回使うか」。ここが月1回以上なら Mentimeter の設計に乗るほうが自然で、年3回以下なら都度払いのほうが噛み合います。機能の細かい差は、この次の話です。
軸1:言語 — 日本語がある場所とない場所
「Mentimeterは日本語対応しているか」への答えは、どの画面かで変わります。公式ヘルプは、参加者向けには32言語を選べる一方で、mentimeter.com そのものの表示言語は英語・ドイツ語・スペイン語・ブラジルポルトガル語の4つしか設定できないと明記しています(Mentimeter Help Center)。日本語は参加者側にはあり、作り手側にはありません。
運営が触る画面——スライド作成、当日の投影操作、結果の書き出し——はすべて英語です。ブラウザの翻訳機能で日本語化できますが、ログインし直すと英語に戻る、後から描画される部分は翻訳が当たらない、といった挙動が残ります。準備は翻訳でしのげても、本番当日の数十秒は英語のまま操作することになる、と考えておくのが実務的です。
ZENIN CLOUD は管理画面・参加者画面とも日本語で、問い合わせも日本語です。担当者が毎回入れ替わる組織では、この差が引き継ぎコストとして効いてきます。詳しくはMentimeterは日本語対応してる?で検証しました。
軸2:料金 — 月額表示と、年に数回という現実
Mentimeterの公式料金ページでは、Basic が月額11.99ドル(年払い)、Pro が月額24.99ドル(年払い)と表示され、Pro と Enterprise は年額請求のみです。無料プランは月あたりの参加者が50人までに制限されています。
日本の会場でよくある「参加者は200人だが、開催は年に3回」というケースでは、無料枠の50人では足りず、有料にすると使わない月まで払うことになります。逆に毎週プレゼンするなら、年間契約のほうが1回あたりは確実に安くなります。どちらが安いかは、頻度を入れないと決まりません。
軸3:日本語の荒らし対策 — 自動でどこまで止まるか
匿名で言葉を集める企画で、担当者がいちばん不安に思う部分です。Mentimeterには Profanity filter があり、Language preferences で対象の言語を選んで有効にできます。
ただし公式ヘルプは、その限界も同時に説明しています。罵倒語と文字列を共有するだけの一般的な単語まで消さないよう作られていること、そして「新しい罵倒語が生まれる創造性に追いつくのは不可能」であり、フィルタを抜けたものは後から手作業で消す必要があることが明記されています(Mentimeter Help Center)。
これは製品の欠陥ではなく、単語リスト方式の宿命です。日本語は表記の自由度が高く、ひらがな・カタカナ・伏せ字・当て字でいくらでも書き換えられるため、リストで止めきるのは構造的に困難です。ZENIN CLOUD はAIが判定してブロックする方式なので、リストの更新に依存しません。ただしどちらの方式でも完全ではないため、投影を見る担当を1人立てる運用は共通で必要です。
見落とされがちな「表記ゆれ」の問題
荒らしとは別に、日本語のワードクラウドには表記ゆれという固有の課題があります。「ラーメン」「らーめん」「ラーメン🍜」が別々の語として集計されると、本当は一番多いはずの言葉が小さく表示されます。ZENIN CLOUD はAIが自動で寄せるので、会場に出る絵が実態に近くなります。
軸4:参加人数と、当日の入り口
数百人規模の会場では、人数の上限と参加導線が実務上いちばん効きます。Mentimeterは無料プランで月50参加者まで、上位プランで上限が広がる設計です。参加者は menti.com で6桁のコードを入力するか、QRから入ります。
ZENIN CLOUD はプランによる人数上限がなく、数百〜数千人の同時接続に対応します。参加はQRのみで、コード入力もアプリのインストールもログインも不要です。
- 開始直後の停滞が減る:数字の打ち間違いによる「入れません」が起きない
- 司会の説明が短い:「このQRを読み込んでください」の一言で済む
- 後方席の対策が要る:QRのみの場合、スクリーンの見え方は事前に確認しておく
大人数の進行そのものは500人セミナーの進行台本テンプレートにまとめています。
ブレインストーミングでの違い:整理を誰がやるか
ワードクラウドや投票に加えて、アイデア出しの整理まで含めると差がはっきりします。大人数のブレストでは、出た意見をカテゴリに分ける作業が必ず発生し、これがだいたい誰か1人の宿題になります。
ZENIN CLOUD のブレインストーミングは、集まった意見をAIが派生関係のマインドマップと3軸の3D象限に自動で整理し、SVG/PNGで書き出せます。会議の終了時点で分類済みの図がある状態になるので、その日のうちに結論を見せられます。同種の課題はホワイトボードツールでも起きるため、Miroのブレストが大人数でしんどくなる理由もあわせて参考にしてください。
結論:頻度と言語で決まる。迷うなら1日試す
4つの軸を通して見ると、判断はシンプルになります。
月1回以上使う/海外拠点を含むチームで英語が共通語/テンプレートや連携を積み上げて運用したい。年間契約が1回あたりを薄めてくれる使い方です。
年数回の単発/参加者は日本語話者が大半/担当者が毎回変わる/数百人規模で人数上限を気にしたくない。都度払いと日本語運用が噛み合います。
過去12か月に「実際に使った日数」を数える。3日以下なら都度払い、12日以上なら年間契約。その間なら、必要な機能と日本語運用の要否で決めてください。
ZENIN CLOUD は7日ぶん¥10,000(税込)のクレジットカード決済のみで、契約も商談も解約手続きもありません。使う日は1日ずつ選べるので、リハーサル日と本番日を別々に指定して、同じお題を両方のツールで流して比べる、という試し方ができます。
ZENINが向いているか、チェック
2つ以上当てはまるなら、まず1日試す価値があります。
よくある質問
Mentimeterは日本語で使えますか?
参加者の画面は日本語にできます(32言語から選択可)。ただし管理画面(mentimeter.com)に設定できるのは英語・ドイツ語・スペイン語・ブラジルポルトガル語の4言語で、日本語はありません。ブラウザ翻訳での日本語化は可能ですが、ログインし直すと英語に戻るなど当日の操作では英語が残ります。
料金はどちらが安いですか?
使う頻度で逆転します。年3回以下ならZENIN CLOUD(7日ぶん¥10,000・税込)のほうが安く、月1回以上ならMentimeterの年間契約のほうが1回あたりは安くなります。Mentimeterの無料プランは月あたり参加者50人までなので、数百人規模の会では有料が前提です。
日本語の荒らし投稿はどちらも防げますか?
方式が違います。Mentimeterは言語を選んで有効にする単語リスト方式で、公式ヘルプが「抜けたものは手動削除が必要」と明記しています。ZENIN CLOUDはAIによる判定でブロックします。どちらも完全ではないため、投影を見る担当を1人置く運用は共通で必要です。
参加者はアプリのインストールが必要ですか?
どちらも不要です。違いは入り口で、MentimeterはQRまたはmenti.comで6桁コードの入力、ZENIN CLOUDはQRのみです。コード入力がないぶん、開始直後の「入れません」という質問が減ります。
集めたデータは持ち帰れますか?
ZENIN CLOUDは全プランでCSVダウンロードに対応しています。Mentimeterは書き出し機能がプランに依存します。イベント後に報告書を作る前提なら、契約前に書き出しの可否を確認してください。
比較表を眺めるより、同じお題を1回流してみるほうが早く決まる。
契約・商談・解約手続きなし。クレジットカード決済のみ。使う日は1日ずつ選べます。